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嗅覚は人間の5感の中で最も原始的な感覚です。
香りの成分は、空気中で小さな分子として存在します。精油の瓶を開け、香りを嗅ぐと、香りの成分は、鼻の奥にある嗅状皮の粘膜から吸収され、嗅細胞で電気信号に変換され、大脳に伝わります。電気信号は、大脳の中でも大脳辺縁系を強く刺激します。大脳辺縁系は、人間の本能的な行動や、古い記憶を司っている部分です。大脳辺縁系の周囲にある、大脳新皮質、視床下部、脳下垂体にも信号は伝わっていきます。この結果、自律神経、ホルモン系、免疫系のはたらきを調整し、心と身体に影響を与えます。
香り成分は、それ自体を楽しむだけでなく呼吸とともに、口や鼻から喉を通って気管支、肺へと伝わり、肺胞の薄い膜を通過して、血液に入り、全身の各器官に運ばれて様々なはたらきをします。
精油には抗菌、殺菌作用があるので、吸入することで喉や気管に効果があります。そのため、インフルエンザや風邪が流行る時期に室内で香らせると、予防の効果があります。
皮膚は表皮を覆う皮脂膜や角質層に守られているので、簡単には物質を通過させませんが、精油は分子のサイズが小さいのでこれを通過します。さらに精油はその下の真皮層へと浸透し、リンパ管や毛細血管を通って全身の組織、器官に広がり体中を移動します。